黒の魔法

ちょっと友達に、黒い服が好きな人がいることを、ミッチィに話したら、どうやら、ミッチィの友達にもいるそうだ。けっこういろんなところに居るんだな。リュケリの店員さんは、ボーダーのシャツしか着ないというのも何か裏に意味が隠されていそうで、気になるw

http://www.s3wam.net/mental-health/psychology/ps_xcont07.html

によると、

黒=拒否、断念、降伏、放棄などを表す。
この色が好きな人は、思うようにならない現状を変えようと努力するが、飽きっぽい面もあり、その葛藤に悩むことがある。

だそうだ。

だが、しかし、服というものは、個人の感情を反映するとともに、どう見られているか、そして、どう見られたいか、という心情的問題も関わってくる。そういう意味で、黒が好きな人は皆、「拒否、断念、降伏、放棄」し、「思うようにならない現状を変えようと努力するが、飽きっぽい面もあり、その葛藤に悩む」わけではないと思われる。実際、僕の知ってる黒い服が好きな人は、(僕と比べて)気難しい人ではあるが、案外ひょうきんな性格で、文字通り、黒いジョークをやたらと好む人だ。いや、だが、直感的に言うとすれば、やはりニヒルなところもある人が多いと思う。

それに、理論的に、黒という色は紫外線を吸収する色で、大抵、黒い服が好きな人は、肌が白い。もしくは、心情的に、黒と白というバイナリズム(二項対立)によってか、一層白く見えるわけである。

"Black is Beautiful"とは、KKK並びに、白人優位主義的な考えや、キング牧師の融和・統合政策(integration)に抗して、マルコムXがアンチテーゼ的に唱えた言葉だが、その真意は、開き直りだった気もしないでもない。


なんだか、書いていて、どうでもいい気持ちになってきたので、ここで強制終了。


『青空』 - THE BLUE HEARTS


テレビのブラウン管の向こう側に、見て憧れた世界、それはアメリカだった。アメリカは、インディアンを駆逐して、後から流入した移民である白人が我がもの顔で牛耳る世界

トルーマン大統領が太平洋戦争時に、日本人を暗喩的に「インディアン」と呼び、原爆を「ハンマー」と呼んだことはあまり有名な話ではないが、マーシーが、ライブでアメリカ先住民の衣装を皮肉的にまとっていたことからも、あと、別の曲で「ハンマーが振り下ろされるーー」っていう歌があることからも、マーシーは、その辺りの知識に精通していたところが伺える。

産まれたことによって、否応なしに、その人が産まれたその場所や、その場所が経験してきた歴史へのアイデンティティを形成を余儀なくされる。自らの、まったく関わりのない歴史的事件や事故、犯罪を背負わされるわけで。僕らは、別に、日本人になることを望んで、産まれてきたわけではないのに。

神様に免罪符を発行してもらって、無罪を金で買うという発想の白人社会の延長のアメリカ。

運転手さん、あのーすいません、このバスには、僕みたいな黄色い人間はどこに座ったらいいのでしょう?もしかして、「名誉白人」だから、"White"ですか?"Colored"に黒い人と一緒に座ればいいんですか?それとも、ボイコットすればいいですか?

生まれたところや皮膚や目の色で一体この僕の何が分かるんだろうか?

"I have a dream that my four little children will one day live in a nation where they will not be judged by the color of their skin but by the content of their character."

キング牧師も言ってたではないか。

いわんや、青い肌だったらどうだろう?白黒つけがたいことに白黒つけたがるアメリカに従って憧れて模倣して、いったいどこへ行けばいいのだろう?

残念ながら、そのキング牧師の夢のスピーチでは、

"God's children, black men and white men, Jews and Gentiles, Protestants and Catholics, will be able to join hands and sing in the words of the old Negro spiritual:

Free at last! Free at last!

Thank God Almighty, we are free at last!"

と、結ばれているが、黒人も白人も、ユダヤ教徒キリスト教徒も、プロテスタントカソリックも・・・ああ、やっぱり、、日本人の入る余地がない。。

マルコムXも、

Before there was any such thing as a Republican or a Democrat, we were black.
Before there was any such thing as a Mason or an Elk, we were black.
Before there was any such thing as a Jew or a Christian, we were black people!

というフレーズを、スピーチしてるが、ここでも、同じように、アジア人のことは語られていない。

すべてが明らかになる青空の下、戦後の憂鬱( THE BLUE HEARTS)を抱えながら、どんな答えを僕ら日本人は探したらいいのだろう。


以上が、僕の個人的解釈を含んだ『青空』だ。

ちなみに、ソースは、
http://www.americanrhetoric.com/moviespeeches.htm


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キリストは黒人だったというDNAの研究からも明らかになったと、昔、一時期ニュースになったが、それでも、キリストは白人であると白人は思いたいらしい。